物語
書家に拾われ育った十五歳の少年・都竹理玄(つづき りげん)は、
「連綿体」で綴った文字から幻獣〈連綿獣〉を呼び出す、異能の書き手。
幼い頃に出会った狼の茱真理(シュマリ)と大蛇の玄也(げんや)は、
名を与えられた連綿獣として彼に寄り添っている。
名前を与えることで繋がる絆と、綴った文字が結ぶ奇跡。
連綿師の一族の役目が記された古い巻物を手がかりに術を磨く理玄のもとには、
怪奇現象や困りごとの相談が自然と集まるようになった。
連綿術と関わりのない話も多いが、理玄はどの依頼も断らない。
本当の自分は何者で、一体どこから来たのか──。
いつか自分の出自が明らかになることを信じて、少年は今日も筆を執る。




